あそぼうよ レオレオニ、訳谷川俊太郎
初めてこどもに読んだレオレオニ作品です。レオレオニといえばスイミーですが、ネズミが登場する絵本がたくさんあるんですね。色彩が鮮やかでなんといってもキャラクターがかわいいです!これを皮切りに じぶんだけのいろ フレデリック あおくんときいろちゃん えいごであそぼうよ すうじであそぼうよ などを衝動買いしてしまいました。(夫が)
ユダヤ人の画家だったというレオレオニは戦争を経験しており、迫害から逃れてニューヨークに移り住んだそうです。そのこともあってか、反戦を訴えるようなものや、 自分は自分、みんな違ってみんないい という非差別を訴えるテーマのものも多いと思います。
哲学的なものも多いのでこどもには少し難しいですが、絵の可愛らしさで惹きつけられ、見てくれるので、今は意味がわからなくても読んであげることで あの時のレオレオニの絵本はこういうことだったんだ と思う時が必ずくると思います。
ごちゃまぜカメレオン エリックカールさく、やぎたよしこやく
カメレオンが動物園で目にした動物に憧れ、次々と動物の素敵な部分が体にくっついていくけれど、結局はもとの自分が1番いい!というお話です。ありのままの自分が素敵。というのはエリックカールが影響を受けたという、レオレオニとともに多いテーマなのかなと。他の子と比べず、ありのままのあなたが1番素敵。こどもに最も伝えたいメッセージですよね。
エリックカールの色彩の豊かさはもちろん、出てくる動物のインデックスが細かくてかわいらしいです。訳もリズムよく読める日本語になっていて楽しく読めます!
ゆきのひ 加古里子
「ゆきのひ」というタイトルと表示が気に入って購入したこの本。初めてのかこさとし作品でした。1964年初版ということで、かこさとしさんの初期の作品で、表記も 加古里子 と漢字になっています。おかげで気付かずにずっと かこさとこ と子供に読み聞かせてしまっていました。。
さて、中身は昭和の豪雪地帯のお話。おーとさんりんだのちゃんちゃんこだのわらやむしろだの。。かこさとしさん独特の絵柄で細かく正確に書かれた街の風景は、懐かしくて心が温まります。とにかく細々しているので、見るたびにこんなものが書かれている!と発見があります。
きっと昔の冬は雪でどこにも出られず、静かでひっそりしていたんだろうな〜とか、色々想像を膨らますことができる絵本です。雪国とはどんなものか、子どもに伝えることもできると思いますよ。
あんぱんまん やなせたかし
それいけ!アンパンマンの原作です。やなせたかしさんは戦争を経験しており、「飢餓」という辛い経験から沢山の食べ物のキャラクター生み出しました。本当の正義の味方は、戦ってわるものを倒すのではなく、飢えている人を助ける。飢餓というのは完全なる悪。
作中では、あんぱんまんがお腹が空いて倒れている人に対し、顔を食べるようにと差し出します。困っている人に自分の一部を差し出すとはなんと尊い行為でしょう。自分の一部は失ってしまったけれど、それで喜んでもらえれば、幸せ。人に喜んでもらえることが結局自分にとって1番の喜びになる。アンパンマン精神に感動し、こんな生き方ができたらなと日々思っています。
どんな子でもアンパンマンが大好きなのは、この作者の優しい意図を本能的に感じ取っているからなんでしょうか。本当に不思議です。
とどくかな 三浦太郎
子供が大好きなはたらくくるま。
とどくかな?とどいた!のやりとりだけで、その存在価値を最大限に伝えています。
最後はめずらしいコンクリートポンプ車まで出てきて、小作品ながら見応え抜群のはたらくくるま絵本です!
小さい子は「とどいた!」と一緒に言って喜んでくれますよ。
ウマソウのピョンピョンピョーン 作絵みやにしたつや
見つけた瞬間すぐカゴに入れました!
宮西達也さんの おまえうまそうだな のスピンオフ絵本です。ウマソウがかわいらしくおそとで遊びます。ティラノサウルスは出てきませんが、あのウマソウの顔がどーんと書いてある表紙だけで、飾っておきたいくらい気に入ってしまう絵本です。
宮西達也さんと言えば おまえうまそうだな を始め、 おかあさんだいすきだよ など、ホロリとくるものが有名かと思います。
しかしこのような小作品もたくさん書いていて、 へびくんどうなったとおもう? など、けっこうシュールでおもしろく、小さい子の心を掴む絵本も多々あります。表題の「ピョンピョンピョーン」など、擬態語や擬音語、そして鳴き声や掛け声が秀逸で、読み手もリズミカルに表現できます。
おもしろい宮西達也作品を見つけるのが楽しみです!
こわめっこしましょ tuperatupera
ツペラツペラさんの絵本といえば、 やさいさん が1番有名かしら?
絵がちょっとシュールだけど見やすくてかわいらしい。
この こわめっこしましょ は、表紙はとってもかわいらしいけれど。。にらめっこの怖い顔バージョンで、ほんとに怖い!!図書館で見つけた時、夫と、これ、子ども大丈夫かな?と心配しながら借りて来ました。
案の定、2歳の長女、泣きはしなかったものの怯えた顔で空気清浄機の陰に隠れながら見ていました。最後はちゃんとバランスをとってのオチでしたが、読み終わった後に、 こわかったね と言って子どもを抱きしめました。
大人も楽しめる本ですよ!